校正の品質を保つために17025は欠かせません

そもそもこれはどんなものなのか

はかりや温度計、電気計測に必要な器具等の校正を依頼する場合に、皆様の組織ではその機関のどんな所を見るでしょうか。納期のスピードや料金体系等色々確認すべき所はありますが、そこが17025規格を満たしているかという点も見ておきたい所です。この17025という規格は、校正を行う期間等が、正確な結果を生み出せる所かどうかという事を認定する規格になります。いわば、優良な検査機関であるかどうかを示すための規格で、検査機関自体の検査という立ち位置と言えるわけです。この検査を行うのは権威があり、尚且つ国等の方針に縛られない第3者機関になるので、平等に厳しく各項目をチェックされます。この規格は国際規格になるので、取得すると国内外に認定を受けた機関であるとの証明することが出来ます。

具体的にどんな事を要求されるのか

では具体的に、17025規格ではその機関にどんな事を要求しているのでしょうか。まず、大きな点の1つにマネジメントシステムについての要求があります。新人教育はどう進められているか、実際の検査の手順は適切に作成され、どんな場合であっても実現可能なものか等、機関全体の詳細な点まで調べられます。以前は規範的な記述が多かったこの検査も、2017年には現場の実情に応じたものに改定され、より実践的な機関かどうかを調べるためのものになりました。もう1つ大きな確認事項に、その機関の検査技術が一定の水準を満たしているかという要求があります。校正で最も重要とされる不確かさを測る事が出来るか、総合的な検査の品質はどうなのか等という事をガイドラインに基づき細かく確認します。その2つを見る事で、提供する検査の品質を確保出来る環境にあるかを判断し、認定を出します。

この規格の取得を求められる要因とは

17025規格の取得が求められている要因には、日本製品が国内のみならず国外の需要の高まっているという事実があります。特に最近では、国内企業が海外進出する例も増加しており、その中で自社の製品・サービス提供の際に使用される機器類が国際基準にのっとった校正を受けているとの証明が必要な場合も多々あるのです。これは企業と個人の関係だけでなく、企業と企業同士にも同じことが言え、企業同士の取引きの際には試験成績書の提出を求められるケースも少なくありません。さらに、そうした一定の検査の品質を保っている所に依頼をしている事を証明する事による安心感を演出したいという意味で利用する企業も多々あるようです。